遠山の金さんといえば、桜吹雪。遠山と桜は切っても切れない縁があります。
春になると、遠山谷でもあちこちで、桜の花が咲き誇ります。霞雲のように咲く桜並木あり、善意で寄せられた若木あり、山肌にひっそりと咲く山桜あり。
木の種類がなんであれ、遠山谷に咲く桜はすべて、ここでは「遠山桜」と呼ばせていただきましょう。
遠山川岸の遠山桜
盛平山のふもとを流れる遠山川の堤防には、約2.5kmにわたって60~70本の桜並木があります。見頃は4月上旬~下旬。夜はライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。
かぐらの湯周辺の遠山桜
平成13年、かぐらの湯から松島橋にかけて、桜の苗木220本が植栽されました。
苗木を寄贈してくださったのは、浜松市在住の飯島祐男さん。飯島さんは和田本町のご出身です。
植栽された苗木は河津桜200本と枝垂桜26本。河津桜は寒桜の仲間で、2月末~3月上旬にかけて、ピンク色の八重の花を咲かせます。

○飯島祐男さんのお話
整備されたばかりのバイパス周辺を訪れたとき、緑が少なくてとても寂しいなという印象があったんです。
そこで、少しでも故郷の街並にうるおいがでればと、桜の寄贈を思い立ちました。
温泉は、皆さんが安堵を求めてやってくる場所でしょう。桜がそれに加われば、きっとみんな癒されるのではないでしょうか。
ありがちなソメイヨシノではなく河津桜を選んだのは、みなさんにできるだけ長く花を楽しんでもらいたかったからです。河津桜はソメイヨシノよりも早く咲き、長い間咲き続けますからね。
わたしも桜が好きですから、いろんな桜の名所に行きます。名所として有名な場所では、観光バスが駐車場に入りきらないほど停まっていますよね。そうした車の列を見ながら、 『遠山も、将来こんなふうに賑やかになったらいいねえ』 と話してるんですよ。
当観光協会HP、2016年8月に投稿された記事を元に作成しています。